3Dシミュレーション事例
鉄道 運転手/車掌訓練用システム
本物の車両の前方に大型スクリーンを配し、実物のコントローラを操作し、計器を確認しながら運転を模擬するシステムです。路線軌道・信号機・標識・駅舎・風景などは、実在のものをベースにデータを作成していますので、現実に近いリアルな映像がリアルタイムに表示されます。天候(晴天・曇天・降雪など)や時間(昼・夕方・夜)を設定することができ、視界状況を変化させられます。
また、ホストコンピュータからの命令により、乗客のホームからの転落、ドアの挟まれ、踏み切り内への車の進入、といった危険な状況を作り出すことができ、緊急事態に対応する訓練に効果をあげています。
建機(コマツ株式会社 CSS-NET事業部 様)
レバーやペダルを操作し、ショベルによる堀削・土砂の積み込み・自車両のダンプカーへの搭載、などの実作業や、突発的な事故の危険予知訓練をします。
シートにはバイブレータが装着されており、作業時の振動も再現しています。
作業のシミュレートに留まらず、建機の主要箇所を点検するモードや得点を競うゲームモードもあり、楽しみながら建機に親しめるようになっています。
ドライビングシミュレータ
ハンドルやペダルを操作し、2Km四方の市街地を走行し、前方視界はもちろん、ルームミラーやサイドミラーで後方も確認しながら、安全運転を体感するシステムです。
この市街地には、AIを搭載し、自立的に走行する他車両が500台設定されており、中心部での渋滞、細い裏路地でのすれ違い、信号のない交差点での出会い頭、無理な割り込み、急な路上駐車、などが自然に再現されます。
制限速度オーバーや対向車線へのはみ出し走行、縁石との接触などがチェックされ、走行終了時に安全運転度が評価されます。
ドライビングシミュレータ(富士重工業株式会社 様)
モーションベース(動揺装置)の上に、筐体・シート・ディスプレイ・ステアリング・アクセル/ブレーキペダルを取り付け、加減速感や旋回時の横G、スリップなどをリアルに感じることができるドライビングシミュレータです。
ディスプレイも3画面使用しており、運転時に必要な広い視野角を確保しています。
このコンテンツでは、雪道・凍結道でのスリップや危険回避時の急ハンドルに対し、最新のアクティブセーフティーテクノロジーが搭載されている場合といない場合の違いを体感できます。
フォークリフト(小松フォークリフト株式会社 様)
実物のフォークリフトの各種装置(アクセル・ブレーキ・ギア・フォークの昇降など)にセンサを取り付け、これらの情報をリアルタイムに対応しながら状況を模擬します。開発段階で実際に利用したフォークリフトのCADデータを採用し、標準車とコンパクト車を切り替えられるため、各車の特性の違いを体感できます。
映像は、体験者が被っているHMDに表示します。立体映像を表示しているため、自分が載せようとしている貨物との距離などを感じることができます。
HMDには、高精度の3Dセンサが取り付けられているため、後方を覗き込みながら後進する、というようなことが可能です。
狭い倉庫内での作業の訓練に用いられています。
なお、2002年国際物流総合展に出展されました。
小型船舶(三井造船 昭島研究所 様)
4級小型船舶の免許取得の際に使用されているシミュレータです。
海図を見ながら、東京湾などの実在の海域を走ることができます。
ホストコンピュータで、波や風向きを考慮した計算をし、この結果をネットワークを通じて3台のPCが受け、3画面に映像を描画します。